■第284回行事・アーカイヴス(2017年8月)

 ◆「勉強会」(会場:OSAKAフォレストスクエア・コミュニテイホール)

<演題>

Ⅰ.「1:25000地形図の記号と注記」

   ・本会幹事(前会長)・天正美治。

Ⅱ.「日本の国土と自然災害(国土地理院の取り組み)

   ・国土地理院近畿地方測量部・防災情報管理官・上村和彦氏。

 

<講演要旨>

◆「1:25000地形図の記号と注記」(天正)

・本会で使用している地形図は、国土地理院の発行する「1:25000地形図」が中心で、一部で「1:10000地形図」も使用しています。以前、よく利用してきたのは「平成14年2万5千分の1地形図図式」で、近年刊行されつつあるのは多色刷の「平成25年2万5千分の1地形図図式」の地形図です。

・平成25年図式では、平成14年図式と対比すると、使われなくなった記号が建物・構造物・植生・特定地区・境界などにいくつかあり、逆に新しく使用され始めた記号も風力発電関連等数個あります。

・「注記」は文字による表示のことで、地域・人工物・自然地物の固有名称・標高・等高線等があり、字体・文字色などが対象により変えられています。記号表示から注記標示への変更、略記標示、路線名表示、湖沼水面標示、船着場標示などに一部変更がみられます。

 

「日本の国土と自然災害(国土地理院の取り組み)(上村)

・日本の国土の約70%が山地で、日本列島はプレートが沈み込む位置に存在しているので、地震・火山噴火が頻発し、活断層による地震発生、火山噴火、風水害による災害が多く、近くの海溝による地震も発生します。

・東日本大地震の発生の結果、宮城県牡鹿半島では南東へ地盤が5m移動し、120㎝の沈下が観られ、液状化現象は東京湾沿岸・利根川両岸に広く発生しました。内陸の活断層の活動により、M7.3の阪神淡路地震と熊本地震が発生し、淡路島では1.7mのズレが生じ、最近の火山活動では、110カ所の活火山の中、特に九州の阿蘇・九重・霧島、御岳、白根山、吾妻山が活発です。小笠原諸島西ノ島は最近の爆発によりその陸地面積は約8倍にも拡大しました。

・国土の自然災害への対応としては、国土の綿密な観測、その土地の歴史の調査に依り、成り立ち・構成物質を知ること、災害対策図・地形分類図の作成により、その形成期・構成・成因の把握、災害の発生予測(位置・時期など)などを行います。例えば、液状化は盛土・自然堤防上、砂地盤・締め固まっていない土地、地下水で満たされていない土地、埋立地・旧河道等で発生しやすいです。活断層地形図上で赤ラインがなくても危険度が低いとは言えません。

・国土交通省でもハザード・マップを作成して閲覧に供していますが、標高・表層構成物質・上流の地形・既往災害・防災対策を検討し、ドローン(UAV・Unmanned aerial vehicle)を活用して、災害発生地において現地調査を空中から撮影・調査が行われてきました。現在のところ、高度150m程度以下で15分程度しか飛ばせず、有視界範囲でバッテリー容量等諸般の規制があります。災害対策・対応用には比較的使用し易くされており、西之島空中測量では飛行機型のドローンが使用されまし。なお、国土地理院のホームページの画像は利用してかまわないが、使用時には国土地理院作製であることを明記してほしい、とのことです。

IMG_0185受講風景【受講風景】

(2017年8月26日催行:編集・宮﨑信隆)

サブコンテンツ

このページの先頭へ